第51章 佐伯薫を守れなかった

白石羽奈は我に返るなり、迷う間もなく飛び込んで加勢した。

佑奈が彼女のために殴り合いまでしたのに、自分だけ尻込みなんてできるはずがない。

二人はそのまま小村富美子を押さえつけ、取っ組み合いになって殴り合った。富美子は悲鳴を上げ、必死に佐伯薫へ助けを求める。

「薫、早く助けて! お願い!」

佐伯薫はその場で固まり、ぶるぶる震えながら言った。

「わ、私……あの子たちに勝てない。と、とにかく耐えて! 紘樹に電話するから、来てもらって……!」

そう言い終えるより早く、薫はスマホを握って走り去った。

次に彼女が戻ってきた頃には、富美子は頭を抱えてしゃがみ込み、声を上げて泣いていた。佑奈と...

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